地震予知・予測の基礎知識

ここでは地震予知や地震予測の基礎知識について解説します。

地震予知と地震予測の定義

そもそも地震予知や地震予測とは何なのでしょうか?

実は、2012年秋に公益社団法人の日本地震学会によって定義され、「地震予測」は地震の発生時間・発生場所・大きさ(マグニチュード)の三要素の一部またはすべてを地震発生前に推定し確率で表現することであり、「地震予知」は地震予測の中でも特に確度が高く警報につながるもの、とされています。

しかし、実際にはこれらの用語は混同して使われており、この定義は浸透していない状況です。そのような状況に合わせ、当サイトでもいわゆる「地震予測」であっても、基本的に「地震予知」と統一して表現していますのでご注意ください。

信用できる科学的な地震予知とは

地震予知というのは、現段階で科学的に不可能であるというのが定説であり、そのため地震予知の世界は、ウソの情報や全く見当違いな情報などオカルト的なものが溢れています。では、その中でも特に嘘である確率が高い情報はどのような情報なのでしょうか?

予想マグニチュードではなく予想震度が中心である

まず、疑ってかかったほうがいいのは、予測マグニチュードではなく予測震度を軸に発表をおこなっている情報です。そもそも震度というのは、地盤の柔らかさなど様々な複雑な要素によって簡単に変化するものであり、地震のエネルギーが同じであったとしても場所によっては全く異なる数値です。被害の程度など実際に影響があるのはマグニチュードではなく震度なので、親切のため同時に予想震度を発表しているものもありますが、マグニチュードの予知さえおぼつかない現在の状況下では、マグニチュードの予測が第一でない情報は少なくとも科学的とは言えません。

地震の発生日時を特定している

○月○日○時に地震が発生する、というような情報です。ご存知のように、ある程度の期間を設けて地震の発生を予知することでさえ困難であるのに、特定の日時を指定するというのは全く科学的ではありません。いわゆる超能力的な予言がこのような予知を行っていますが、あなたが神であるかその超能力者を超える能力を持っていない限り、その人の力が本物かどうか判断することは不可能と考えられるので、このような予言に惑わされるのはほどほどにしましょう。

予測期間や範囲が長すぎる

日本は地震大国であり日常的に地震が起こっている国です。そのため、逆に「今日から半年以内に日本で震度5以上の地震が起こる」といった期間や範囲が長すぎたり広すぎたりする予知は、科学的な情報を何も検証せずあてずっぽうでも当たる可能性の高いものであり、到底地震予知とは言えるものではありません。

半年以内に震度5以上の地震が発生するのは当たり前のことですが、この「長すぎる」範囲というのが非常に微妙であり、例えば「2ヶ月」が長いのかそうでないのかを判断するのは難しいラインです。あるいは最初に「1ヶ月」と予想地震を発表しておきながら、発生しなかったら延長するということが、地震予知業界では良く見られます。そうすると、当たる可能性が高まり、この人はよく当たる!と思いがちですが、全く予知できていない、という可能性もあるので十分疑ってかかる必要があるとも言えます。

地震予知の基礎的な現象メカニズム

地震予知の方法はあらゆるものがあり、一概には言えませんが、多くの地震予知が地震の発生前に起こる前兆現象を根拠としています。

前兆現象

防災科学研究所(http://www.hinet.bosai.go.jp/about_earthquake/)より

その前兆現象とは地震(本震)の前に発生すると言われている小さな前震や地殻変動・岩石破壊などです。この際の微小地震や地殻変動などを直接観測・分析して予知を行うものからはじまり、この岩石破壊の際に発生する電磁波や地下水などを観測して予知を行うもの、さらにはそれらによる環境の変化の影響により動物や植物、気象等に発生する異常(宏観異常現象と呼ぶ)を観測して予知を行うものなどがあります。

最後に

インターネット上には様々な地震予知情報が溢れていますが、何箇所もの情報源を追うようになるといつでもどこでも被害級の地震が予測されていることがわかります。残念ながらほとんどすべての予知情報は現段階では信頼できるとはいえないものですが、いつでもどこでも大地震が発生するというのは真実であるということを念頭に、普段から地震対策を行い地震はいつ起きてもおかしくないということを意識しておくことが重要だといえます。

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